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シンガポールを代表するコンテンポラリーアート&デザイン・チーム :phunk(ファンク)。新進気鋭アーティストのサポートを積極的におこなっているDIESEL DENIM GALLERY AOYAMAにて、ファンクの日本初ソロ・エキジビション"WELCOME TO ELECTRICITY"が10月まで開催中だ。

:phunk(ファンク)は、Alvin Tan(アルヴィン・タン/1974生)、Melvin Chee (メルヴィン・チー/1974生)、Jackson Tan (ジャクソン・タン/1974生) 、William Chan (ウィリアム・チャン/1973生) の4人のシンガポール人アーティスト/デザイナーが、ラサール芸術学院での出会いを経て、1994年に結成したコンテンポラリーアート&デザイン・チーム。これまでMTV、NOKIA、HBO、G-SHOCKといったグローバルブランドのプロジェクトをてがけ、音楽、ファッション、雑誌からメディアまであらゆるジャンルを網羅する新進気鋭のクリエイティブ集団である。過去にはシンガポール国民全員がもつIDとパスポートのデザインも手掛けたそうで、まさに「シンガポールを代表する」アート・デザイン・チームであるのも納得だ。

華人、マレー人、インド人、そしてさらにその他人種が共存する多民族国家シンガポール。シンガポールで生まれ育ったファンクのメンバーは、その文化多元主義の恩恵を存分に受けてきた。彼らが影響を受けた文化的エレメントは、中国の伝統工芸や哲学、民俗、香港のパルプフィクション、日本の漫画やオタク文化、西洋のポップカルチャーやアート・デザイン・ムーブメントに至るまで非常に多種多様。まさにグローバリゼーションのさなかで生き抜く彼らの複眼的視点そのものが彼らの作品に投影されていると言えるだろう。

これまでにファンクは「シンガポール・グラフィック・シーンのチャンピオン」(Creative Review誌/イギリス)、「アジア発の超ホットなクリエイティブ・チーム」(Computer Art誌/イギリス)、「世界で最も先を行くデザイン・チームの一つ」(Asia Tatler誌/香港)、「アジアン・クリエイターが作るニューウェーブのアイコン的存在」(Get it Louder誌/中国)、「現代都市の神話を創造するクリエイター」(Chinese Contemporary Art News誌/台湾)と称されてきた。彼らの作品は世界中のメディアに取り上げられ、各国のデザイン・アワードを受賞しているが、彼らの代表作のひとつ「Electricity」は、書籍『Graphic Design: A New History』(Stephen J. Eskilson著/イェール大学出版/2007年刊)で紹介され、「これこそが真のグローバル・グラフィック・デザイン」だと絶賛された。そして2007年には、シンガポールで最高のデザイナーを表彰する「プレジデント・デザイン・アワード」より「デザイナーズ・オブ・ザ・イヤー」を授与されている。

現在DIESEL DENIM GALLERY AOYAMAで開催中の"WELCOME TO ELECTRICITY"では、100枚以上の木製パネルで構成される巨大なアート作品"ELECTRICTY"が一番の目玉作品と言えるだろう。"ELECTRICITY"とはファンクが2006年に発表以来、手法を変えて連作されてきた代表作であり、そこには彼らがこれまで旅を通して見てきた数々の都市が投影されたメガロポリスが存在している。今回は映像アーティストのブランドン・タイとのコラボレーションによって、彼らにとっての"理想郷"とも言えるその都市に"流れる光"という命が吹き込まれ、まるでその作品が生きているかのような表情を見せている。一刻一刻と変化していく都市の様子は、今回のインタビューで彼らが語ってくれたように「都市そのものが人間と同様に人生を歩んでいる」ことを意識させるだろう。

DIESEL DENIM GALLERY AOYAMAでの個展以降、ファンクは8月と10月にシンガポールで日本アート界のサイケデリック・マスター、田名網敬一とのコラボレーション展をひかえている。田名網敬一とファンクの世界観が融合するとき、そこに起きる更なる化学反応が楽しみでならない。