TIMOTHY SACCENTI

Zoom Magazine
The Big Pink
The Big Pink
The Big Pink
The Big Pink
INTERVIEW04
本当にクリエイティブな解答というのは、
自分を制約する存在に対してガムシャラに
なったときにこそ生まれてくるもの
子ども時代についてお伺いします。あなたはどんな子どもだったのでしょうか?
「子どもの頃の僕は、いつも壁に絵を描いていて、ロボットのおもちゃで遊んでいたよ。自転車や飼っていたカメのことも大好きだったけど、世界中のどんなものよりも僕の母と父のことが大好きだった。いつかまた子どもに戻りたいと思っているくらいね!」
あなたを写真およびアート・ディレクションの道に導いたものとは、何だったのでしょうか?
「僕はこれまで、世界中の素晴らしい人々に出会ってこれた。彼らの存在のおかげで、自分の視点というものをしっかりと持つことができたと思っている。コミュニケーション方法の選択肢に自身をさらすことができて、とても幸運だったと思っているよ。それが僕の場合は写真であり、僕の視点を表現する方法だったということだね。僕が世界のためにビジュアルワークをつくり続けたいということに対して、助けてくれた人々の協力はもちろんある。でも正確には、全宇宙に対する純粋な『好奇心』というものが働き、このビジュアル・コミュニケーションの世界に導いたと思っているよ」
Dan Ariely
Dan Ariely
Dan Ariely
Dan Ariely
INTERVIEW04
本当にクリエイティブな解答というのは、
自分を制約する存在に対してガムシャラに
なったときにこそ生まれてくるもの
あなたの写真には時に薄暗い、でもカラフルで美しい照明を捉えたなめらかなテクスチャーのものが多い気がします。写真の一部で虹が見えていることもありますね。あなたの写真は、すべてカメラで捉えたままのものだというのは本当でしょうか? 虹のような演出や照明といったエフェクトはどうやってつくり出しているのですか?
「カラープリントの技術やレタッチの技術を何年も学んできたことを生かして、1つのツールとしてポスト・プロダクションを行うことは実際あるんだ。学んできた技術を僕のイメージに加えることを行っているよ。だから、僕もチームも出来る限りカメラの前で起きた物事だけを表現する努力はしているけれど、ポスト・プロダクションに対して頑固として反するわけではないんだ。使うにしても、使わないにしても、その時々で抱えているコミュニケーションの問題を解決するベストな解決策とは何か? それを考え抜いた上での決断だからね。たとえば、時には3Dプログラムといったもので人工的に犬をつくり出して撮影するよりも、実際にカメラの前に本物の犬を座らせて、写真を撮ったほうが良い写真が撮れたりするんだ。僕はフォトショップや3Dといったソフトも大好きだけど、そういった技術が生まれる前の時代を経験していることもあって辛抱強いと思うし、カメラの前で実際にそこで起きているエフェクトを表現することや、照明を最大限に活用することを体得できていて幸運だと思うよ。あとは、科学系の雑誌をたくさん読んで勉強して、そこで学んだエフェクトや設備を撮影に使うことも実践している。でも結局は、自分のアイデアを一番クリアに伝えてくれるツールを使うのが一番大切なんだ」
Bulova
Bulova
Bulova
Bulova
INTERVIEW04
本当にクリエイティブな解答というのは、
自分を制約する存在に対してガムシャラに
なったときにこそ生まれてくるもの
あなたの人生を通して、大きな影響を受けたクリエイターや写真家、アーティストはいますか?
「僕の母と父、友人達、そしてとにかく家族という存在が、他のどんなアーティストよりも僕に一番影響を与えているね」
音楽業界以外でのお仕事について教えてください。最近は時計ブランドのBulovaの広告キャンペーンや、Buildとのコラボ本、そして経済行動学者のダン・アリエリーのポートレイトを『Wired Magazine』のために撮影されていますが、まさにあなたの仕事はジャンルや業界を超越するものだと思います。これらのプロジェクトはすべて完了したのでしょうか? 様々なクライアントとの仕事を、どのようにエンジョイされましたか? 
「僕は、Bulovaの広告キャンペーンのように比較的ヘビーな商業的プロジェクトと、Buildとのコラボ本のように、エクスペリメンタルなプロジェクトの双方でバランスを保つようにしている。僕はどちらのタイプのプロジェクトもエンジョイするタイプだけれど、時々商業的なものを面白いものに変えるとなると、よりチャレンジングに感じるね。エクスペリメンタルで不思議な作品をつくるというのは、時に簡単すぎることがある。なぜなら自分を抑えるパラメーターというものが少なくなってしまう。本当にクリエイティブな解答というのは、自分を制約する存在に対してガムシャラになったときにこそ生まれてくるものだと思っているよ」 
The Big Pink
The Big Pink
Battles
Battles
INTERVIEW04
本当にクリエイティブな解答というのは、
自分を制約する存在に対してガムシャラに
なったときにこそ生まれてくるもの
フォトグラファーにとって、もっとも重要な才能とは何だと思いますか? あなたのご意見をお聞かせください。
「その被写体の本当の姿というものに対し、オープンな気持ちを持ち続けることが一番の才能だろうね。なぜならフォトグラファーである以上、そこで重要なのは君ではなく、そこにすでに存在しているものをただ『記録』するために、君がいるということに過ぎないのだから」
これから挑戦してみたいことはありますか?
「3D撮影、リアリティーの増大、タイムトラベル、あとはベッドで朝食とか(笑)」
今後の予定を教えてください。
「今も多くの音楽関連のプロジェクトが進行中で、ショートフィルムも近いうちに公開する予定。期待していてほしいな!」